パリ『襖展』 [後編] 

本展示会では、襖の構成部材である縁、襖紙、芯材、引手のメーカー様方にも多大なご協力を頂くこととなりました。今迄も、そしてこれからも部材メーカーの協力なくして襖屋は成り立たないことを痛感いたしました。会場では来場者から実に様々な質問を受けましたが、知識が足りず適切な回答が出来ない場面が多々ありました。一から勉強し直しです。

フランス人はそもそも日本文化に高い関心がありますが、それは決して表面的・ファッション的なものではなく、本質的な魅力を感じているからです。日本文化は余白文化といわれ、「間」や「空白」など「書かないこと」「説明しないこと」「最小限にすること」で受け手の精神の自由を許容します。ここ数年、欧州を中心に、静かな自己表現として日本のデザインを生活に取り入れたいとする風潮が広がっています。襖の活用を考え巡らせる彼らの表情は、襖屋としてとても嬉しいものでした。襖が外国で売れるのか?その答えは皆違って当たり前と思いますが、世界に襖を発信するという目的においてはフランス・パリほど最適な地はなかったと考えております。
ご協力を頂きましたメーカー様、各機関の関係者の皆様、助成金支援を頂きました笹川財団様、そして全国襖工業会の各社に感謝申し上げます。ありがとうございました。

□  襖展の成功

2025年2月4日、ついに「 Fusuma ~ à la croisée de l’art et de l’artisanat (日本語名:襖 アートとクラフトの交差点)」が幕を開けました。全国襖工業会による海外初の襖展は結果として大成功となりました。文化会館の職員から日々もたらされる展示会に関するニュースは驚くべきものでした。ここで少しご紹介をさせて頂きます。

AD Magazine

◆ AD Magazine  掲載
「2月のパリで見逃せない展覧会 10選」に選出されました。AD Magazineとは、芸術、建築、装飾の専門雑誌です。イタリア版などもあり、本屋に行けばかならずある非常に有名な雑誌です。

Les Echos

◆ Les Echos (レゼコー) 掲載
Les Echosとは、フランスで唯一印刷されるビジネスニュース紙で、日本でいえば日経新聞にあたるものです。会期の後半に入った頃に「最後のチャンス」といった形で紹介されました。開催前の掲載ではなかったので、展示内容に思った以上の反響があり急遽取り上げられたものと考えられます。

外務省 大臣政務官 松本尚氏の訪問

◆ 外務省 大臣政務官の来場
2025年2月12日、外務省の大臣政務官である松本尚氏が襖展を見学されました。2月10日~12日にパリで開催された「AIアクションサミット」のために渡仏されており、襖展の情報が入ったので急遽見学されることになりました。パリ日本文化会館の館長と濵田社長でご案内されました。大変嬉しいサプライズでした。
追記 )高市内閣 デジタル大臣 ご就任おめでとうございます!


◆ MCJP(パリ日本文化会館)  会期中の来場者数
日付      人数
04/02/2025         597
05/02/2025         677
06/02/2025         674
07/02/2025         746
08/02/2025         1015
11/02/2025         918
12/02/2025         672
13/02/2025         656
14/02/2025         750
15/02/2025        1598
合計       8303 人

□ 講演会「襖 世界への扉」

講演会は実物の襖とならぶ展示会の目玉として企画しました。想像以上に聴講者が集まり、大変な緊張感の中でのスタートでした。日本国内ではスポットライトが当たりにくい襖のディープな世界を紹介することが目的でしたが、日本人よりも日本に熱心な若者がいたり、もっと詳しくより専門的な話が聞きたいという感想を頂いたりと、期待以上の成果を得られました。

また、同業者や部材メーカーの講演を聞くことで勉強にもなりました。こういう機会がもっとあれば良いのにと考えてしまいました。皆様、お疲れ様でした。

1日目 2025年2月4日 の勇者たち   ※ 1/24時点の予約状況   115席 / 130席
溝渕 貴久(全国襖工業会 会長):「襖展」開催のご挨拶と全国襖工業会の紹介  /  中井 英二:襖づくりと伝統工法について  /  花井 準:展示品「和室」の製作と日本建築について  /  大久保 謙一(全国襖工業会 副会長):「襖展」開催への想いと期待

2日目 2025年2月7日 の勇者たち   ※ 1/24時点の予約状況   92席 / 130席
山崎 聡一:表具師の仕事について  /  久保 智裕:組子芯の製造工法 職人仕事と工業化について  /  一楽 忠良:襖縁の製造工法 日本林業と襖  / 濱田 栄作:表装美術について 終わりの挨拶

□ ワークショップ「襖アートパネル」

ワークショップは2月8日と、展示会最終日の2月15日の2日間開催されました。1日に90分を3セッション、しかも満席(2日間合計で96人)という状況で大変ハードでしたが、講師陣は見事に成功させて下さいました。文化会館のアンケート調査によると、ほぼ全員が「大満足」と回答されていたようです。お疲れ様でした。

2025年2月8日の師匠たち (90分を3セッション) ※ 満席
山崎 聡一(有限会社山崎表具店 代表取締役)/  濱田 栄作(株式会社ハマライン 代表取締役)  /  倉田 真一(伸和紙工株式会社 代表取締役)

2025年2月15日の師匠たち(90分を3セッション) ※ 満席
濱田 栄作(株式会社ハマライン 代表取締役)/  椛島 直人(株式会社ハマライン)  /  田中 侑(株式会社ハマライン)

設営日の前日夜のMTG。文化会館近くの飲食店にて、溝渕会長、大久保副会長、(株)ハマラインの中井様、花井様。思い出の晩餐会。
設営日の前日夜のMTG。文化会館近くの飲食店にて、溝渕会長、大久保副会長、(株)ハマラインの中井様、花井様。思い出の晩餐会。
溝渕会長による記念撮影! 全国襖工業会 2025 Paris
溝渕会長による記念撮影! 全国襖工業会 2025 Paris

[提供情報]
襖の製作:株式会社ハマライン,谷元フスマ工飾株式会社  /  枠の製作:株式会社ハマライン  /  芯材:株式会社久保木工  /  襖紙:株式会社東京松屋,株式会社丸二,株式会社菊池襖紙工場,国際産業株式会社,ルノン株式会社,株式会社太陽  /  縁:一楽木工株式会社,有限会社太田和創  /  引手:株式会社山友商店,株式会社ビドー /谷元フスマ工飾株式会社 / 組立和室:株式会社ハマライン  / 襖模型:ハリマ産業株式会社  /  屏風・衝立・掛け軸:濱田節子 様  / 書:中島早苗 様  / ワークショップ材料:株式会社久保木工,伸和紙工株式会社,ハリマ産業株式会社

パリ襖展 [前編] を読む

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ハリマ産業株式会社は襖・障子・室内ドア(木製建具)の製造、販売、取付工事を行う会社です。新築向け、リフォーム向けの両方に対応しており、大手ハウスメーカー様や地域の畳店様など幅広い住宅関連業者様からご注文を頂いております。最低ご注文本数は「1本」ですが、張替や部材交換など既存建具のリフォームも承っております。 一襖屋として、日本が誇る住宅文化「和室」を後世に遺すお手伝いが出来ればと願っております。皆様からのご注文、心よりお待ちしております。※ハリマ産業株式会社は業者間取引のみを行う専門業者です。

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