インクジェットプリンター

昨今、海外では壁紙デザイナーが急増している。これまでデザイナーたちの躍進を阻んできたのは「最少印刷部数」という機械的なハードルだった。何枚売れるか分からないのに一度に大量印刷しなければならないという機械的な条件は、販売ルートが限られている個人デザイナーにとって高い壁であったのだ。

そこに朗報。業務用インクジェットプリンターが個人レベルで手に入るようになったのだ。これは「1枚から印刷できる」ことを指す。版は不要となるので、デザインデータを好きなだけ作り必要な分だけ印刷すれば良い。とっても欲しい。

しかしながら、これをすぐさま襖紙に応用することは難しい。誰もがスマホを持つ時代になったように技術はいずれ手の届くものとなるが、残念ながら「センス」までは得られない。コンテンツが勝敗を左右するという、ある意味フェアな時代がすぐそこまでやってきている。

写真)ハリマ産業 工場内の作業風景
紙:株式会社利久 富嶽三十六景 NO.33 凱風快晴