こぺんななさんの絵を襖に仕立てました

「画家が描いた一点物の絵を襖にする」

このお話を頂戴した時、日常業務では中々出会えない興奮と共に、仕立て損じたら取り返しのつかないことになるぞという緊張が襲ってきました。尻込みしつつも、こぺんななさんの情熱と作品に惹かれ、襖の製作と建付けを当社で担当させて頂くことになりました。

のびのびとした構図が見る人の心を柔らかくし、絵に施された細やかな工夫に気付かせてくれます。絵同士が流れるように繋がって一つの世界を成すよう計算されており、すべての襖を建付け終わると、室内には大人も子供も楽しくなる明るい世界が広がりました。

大きなトラブルもなく無事に襖に仕立てられたのは、詳細な打ち合わせを何度も重ねさせて頂けた結果のように思います。このような素晴らしい作品づくりに微力ながら参加させて頂けたことを光栄に思います。

ありがとうございました。

襖絵:戸襖両面「躍る季節」/「風のかたち、春夏秋冬」、押入れ戸「波波の間」、入り口戸「襖のむこうへ」
協力:株式会社 東京松屋
施工:ハリマ産業株式会社
撮影:遠藤祐輔
画家:こぺんなな
制作:2015年12月