2020年Winter号より連載中のハリマ産業のあゆみ、お楽しみ頂けていますでしょうか? 当時を知る方々からの反響が多くあり、大変嬉しく思っております。本号は年表を少し進めバブル崩壊頃までのエピソードをご紹介したいと思います。是非お付き合いください。
ハリマ産業が創業した昭和45年頃(1970年)というのは、関東圏には既に大きなふすま屋があったにもかかわらず、新規参入しようと思える程に仕事があった時代でした。地の利を活かした独自展開で千葉県内の建具店を相手に順調に業績を伸ばしたハリマ産業でしたが、バブル崩壊直前の1989年頃から地域の建具店・工務店が衰退し注文が激減。業績に陰りが見えはじめ、やむを得ず顧客をゼネコンとその下請けの大型建具店へと広げていくことになります。この当時の出来事として特筆すべきは、独立法人化に向けて改修工事が行われていた国立病院の建具の開発です。皆様も頻繁に目にするハンガードア(吊戸)です。北は北海道から南は沖縄まで、国立病院を駆け回りました。築地にある「国立がんセンター」の病棟のドアもハリマ産業製です。この時のノウハウが現在のフラッシュ製造と工事に活かされています。
話は前後しますが、現在のハリマ産業のカタチは先代社長によって創業から約20年の間に確立されたものばかりです。①週休二日制の導入、②伝票による製作指示、③芯材製造から工事までの社内一貫体制、④工程ばらし、⑤ドンピタ採寸システム、⑥パートタイマーの活用、⑦新しい技術(FAX、AT、NAVI)の積極的導入、⑧建具サミット・ふすまサミット、⑨特許申請 など。
2020年現在もハリマ産業を支える「仕組み」として生き続けているものばかりです。
創業以来、ハリマ産業は常に変化し、進化してきました。コロナ禍ではかつてよりの経験が活かされ、「新しい生活様式」にも柔軟に対応できているように感じます。住宅に関わるすべての業者様にとって、ハリマ産業が安心して仕事を任せられる存在であり続けるために、今後も気を抜かずに精進して参ります。